ドルトムントを推す3つの理由

「何をおかしなことを言っているんだ」と思われた方のために、私がドルトムントを推す根拠を挙げていこう。

 まず、グアルディオラはまだブンデスリーガの恐ろしさを知らない。スペインは「2強」と「それ以外のチーム」で実力差が開きすぎているため、バルセロナが「それ以外のチーム」に6-0で勝つことも珍しくなかった。しかし、チーム間の実力がより拮抗しているブンデスリーガでは、下位チームに足元をすくわれることも十分に考えられる。彼がもしCLにプライオリティーを置くのなら、なおさらだろう。

 2つ目は、ユルゲン・クロップがドルトムントの課題を的確に把握している点だ。シーズン中から守備陣の出来に不満を抱いていた彼は、CL決勝で力不足を再認識した。前述のパパスタトプロス獲得は弱点を的確に埋める理想的な補強と言えるだろう。

 そして3つ目。ゲッツェを失ってなお、ドルトムントは伸びしろのあるプレーヤーを大量に抱えている。マッツ・フンメルス、マルコ・ロイス、イルカイ・ギュンドアンはいずれもドイツ代表に名を連ねる、真のワールドクラスになる可能性を秘めた選手たちだ。2011年の夏、ドルトムントはチームの柱だったヌリ・シャヒンを失ったが、リーグ連覇を達成した。昨夏は香川真司を放出したが、CL決勝へ進む快進撃を演じた。新シーズンも、ゲッツェに代わりチームを引っ張る選手が登場するだろう。何より、指揮官はクロップだ。彼が何の手も打たずに新シーズンを迎えるわけがない。間違いなく「打倒バイエルン」へ向けた策を考案してくるはずだ。



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