ダメージは最小限だが-気まぐれは不安要素

現役時代は《金髪の天使》の異名を取ったショスター-は、ドイツ人としては珍しい-ファンタジスタ・タイプのプ-レーヤーとしてバルセロナや-マドリーで活躍。指導者への-転身後はルイ・ファン・ハー-ルやアーセン・ヴェンゲルと-いった実績のある指揮官に師-事し、シェレスやレバンテ、-ヘタフェといった小クラブに-攻撃的スタイルを根づかせ躍-進させた実績を持っている。

 2007-08-シーズンには古巣マドリーの監督に就任-し、リーガ制覇を達成。グテ-ィやロビーニョといった創造-性豊かな選手を重用し、彼ら-も指揮官の期待に応えて攻守-に献身的な動きを見せるな-ど、優れた人心掌握能力も見-せた。

「マラガの指揮官になれた-ことを誇らしく思う。このク-ラブの新たなプロジェクトに-監督として関われるのは実に-興味深いことだし、大きな希-望とともに新時代の幕開けを-迎えることができると思う」-。-就任に際し、シュスターはそ-う意気込みを語った。また、「自分のサッカー理論はペジ-ェグリーニ氏のものとはそう-変わらない」と話すことによ-り、選手やファンにチームコ-ンセプトの継続性をアピール-することにも成功した。いず-れにせよ、シュスターほどの-《大物》を呼び寄せたことで、-ペジェグリーニとイスコ流出-のダメージは最小限に食い止-められたと言えるだろう。経-営陣がクラブ運営に本気で取-り組んでいることを示すこと-にも成功し、この人事によっ-て人材流出に歯止めがかかる-かもしれない。

 ただ一つ懸念があるとすれ-ば、シュスターがペジェグリ-ーニと違って《気まぐれ》な-人物である点だ。マドリー時-代はチームをリーガ制覇に導-いたものの、翌08--09-シーズンはケガ人の続出などで思う-ようなチームマネジメントが-できず、やがて首脳陣とも対-立して解任の憂き目に遭って-いる。マラガとの5年契約は-若手の育成も視野に入れての-ものだが、クラブ側が全面サ-ポートする姿勢を見せないよ-うだと、衝突から道半ばにし-ての退任というシナリオも見-えてくる。シュスターの下、-再度の躍進を見せるのか、そ-れとも更なる崩壊へと導かれ-てしまうのか--。来シーズンもマラガの《正念場》は-続きそうだ。



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