チームには改革が必要だった
▼夏の移籍市場ではアンデル・エレーラとルーク・ショーに加え、開幕後にマルコス・ロホ、アンヘル・ディ・マリア、ダレイ・ブリント、ラダメル・ファルカオが加わった。ディ・マリア、ファルカオの加入で特に攻撃陣は豪華になった印象だけど、君とロビン・ファン・ペルシー、フアン・マタを含めてどう共存させていくか、監督も悩むところだと思う。
R──確かに難しいかもしれないけど、監督にとってはうれしい悩みのはずだ。これだけのメンバーがそろうのは、チームはもちろん、ファンや選手にとっても素晴らしいことだよ。ワールドクラスのメンバーがこれだけ加わったんだから、楽しみに決まっている。俺自身、一人の選手として彼らとプレーしていくのが楽しみだし、一緒に成功していきたいと思っている。
▼ディ・マリアの移籍金はイングランド史上最高額ということで話題になったね。
R──もちろん、一人の選手の獲得に費やす額としては大きすぎるけど、彼はその額に見合う選手であることを早くも証明しつつある。トレーニングでも彼の能力の高さは分かるし、早速試合でゴールを決めている。テクニックだけじゃなく、スピードや戦術眼に優れ、何よりチームのために一生懸命プレーしてくれる。本当に心強いよ。
▼4-0の快勝でシーズン初勝利を飾った9月14日のQPR戦では、その新戦力たちが躍動した。
R──あの試合でデビューしたメンバーも多かったけど、結果はもちろん、試合内容にも満足している。開幕から数試合は、ファンが望むような結果を出せていなかったのは自覚している。だからこそ、監督は移籍期限ギリギリで自らが求める選手を複数獲得したんだ。そういう意味で、俺たちにとっての本当のスタートはQPR戦だった。勝たなければいけなかったし、結果が出せて良かったよ。
▼既に君とファン・ペルシーがいるにもかかわらず、ファルカオを獲得したことを疑問視する声もあったけど?
R──ファルカオの獲得は今シーズンの俺たちの強い意思表示だよ。知ってのとおり、昨シーズンは最高とは言えない1年を送ったけど、ユナイテッドはこのまま終わるようなクラブじゃない。チャンピオンに返り咲くためにも、チームには大きな改革が必要だった。もちろん、ファルカオの加入が俺自身の今後にどんな影響を及ぼすかは分からない。でも、彼が世界でも指折りのストライカーであることは間違いないし、チームにとってマイナスになるなんてことはないはずだ。
▼メンバーが大幅に入れ替わったことの難しさは?
R──もちろん、システムが変わり、新しいメンバーが多いわけだから難しさはある。ただ、練習にはかなり力を入れていて、連係は日々深まっているよ。週末に結果を出すためには、練習からそれぞれが密にコミュニケーションを取っていくことが大事になることは理解している。
▼大型補強があった一方で、ダニー・ウェルベック、香川真司、ハビエル・エルナンデス、トム・クレヴァリーらがチームを離れた。
R──完全移籍でアーセナルへ移ったダニーにとっては、難しい決断だったと思う。彼はマンチェスター生まれのマンチェスター育ちだからね。でも、プロフェッショナルとして、自分のキャリアのために必要なことだと感じたんだろう。大事な友人だし、彼の元気な姿をロッカールームで見られないのは寂しいよ。でも、彼はアーセナルに行き、自分が望む前線のポジションですぐに結果を出している。ダニーがアーセナルで更なる成長を見せてくれれば、イングランド代表にとっては大きなプラスになる。ユーロ予選初戦のスイス戦では早速2ゴールを決めていたしね。
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