僕はどんな時でも100パーセントであることを重んじる
CL決勝、決めれば優勝というPKを失敗し、敗戦。ショックでうなだれるテリーをなぐさめるランパード
▼イングランドの他のクラブと比較して、チェルシーは何が特別だと思う?
T── それはこのクラブの人だと思う。ファンを含めてね。チェルシーは家族のような感じのクラブで、僕はそのことをすごく気に入っているんだ。選手を大事に扱ってくれるクラブであり、そして最高のファンもいる。僕は14歳からチェルシーにいて、このクラブが自分の体の一部になっている。ここには友人もたくさんいる。まさに特別な場所なんだ。
▼君は22歳でキャプテンになったけど、キャプテンには何が必要だと思う?
T── 色々あるけど、僕はどんな時でも100パーセントであることを重んじている。それが軽い練習でも、毎日100パーセントの姿勢で臨むんだ。これまでの監督は、僕のそういう部分を見て評価してくれたんだと思う。だから僕はキャプテンとして、そういう姿勢がチームに浸透することを願っている。もちろん、練習嫌いの選手もいるけど、隣でチームメートが必死に頑張っていれば、影響されずにはいられないはずだ。僕はそう信じてやってきたよ。
▼歴代のチェルシーの選手で、君以上のキャプテンはいるかな?
T──僕は幸運なことにワイジー(ワイズ)やマルセル・デサイーといった選手と一緒に時間を過ごすことができた。彼らは2人とも、このクラブを代表するキャプテンだ。ピッチ上ではワイジーの自信満々の態度が勉強になったし、ロッカールームではマルセルの振る舞いに影響を受けた。マルセルは、悪ふざけを許さず、チームメートを完全に試合に集中させたからね。イングランド代表ではトニー・アダムスやブライアン・ロブソンといったキャプテンをお手本にしたよ。
▼チェルシーのようなビッグクラブで常にリーダーであり続けるのは大変なのでは?
T──ワイジーが良い例だったんだと思う。色々と批判されたこともあったけど、どんな時でも、何があっても、彼はピッチに立てば常にベストを尽くしていた。練習中もね。ランニングをする時は列の先頭に立ち、遅い選手のペースを上げさせた。若手だった頃にそういう光景を見て育ったことが、今の僕の糧になっているのさ。
▼当時と比べるとクラブも大きく変わったのでは?
T──信じられないくらいに変わったね。今のオーナーのクラブへの貢献度は計り知れない。もっとその点が評価されてもいいんじゃないかな。スタジアムの改修や練習場の建設についてもね。彼が来てすべてが変わったんだ。それから、モウリーニョを連れてきてくれたのもオーナーだからね。
▼モウリーニョが来て、クラブは一気に変わったということかな?
T──彼が就任した最初のシーズンにチェルシーはリーグ制覇を果たした。それがすべてを物語っているよね。それまでも優勝争いを演じることはあっても、50年間も優勝から遠ざかっていたからね。優勝が決まったあのボルトン戦でフランク(ランパード)が2得点したことは忘れないよ。間違いなくチェルシーでの最高の思い出の一つさ。ジョゼがこのクラブで何をしてくれたか、それは言うまでもない。彼は最高の監督さ。
▼歴代の監督の中でもジョゼが一番なんだろうか?
T──僕はそう思う。もちろん他にもワールドクラスの監督はいたよ。ダブルを達成したアンチェロッティも一流の監督だった。ヴィアッリもそうだ。それから僕らはディ・マッテオの下でチャンピオンズリーグを制している。すべての監督から色々なことを学んで、チームとして成長してきたんだ。
▼それぞれの監督について聞かせてもらえる?
T──みんなそれぞれ良さがあったから、あまり比較はしたくない。すべての監督から学ぶことがあった。一つ言えることは、そのすべての監督が僕をキャプテンに据えてくれたことは、僕の誇りだということさ。
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