自分の代わりに出場した選手に敬意を払っている
▼代表での話も少し聞かせてほしい。先日代表引退を発表したけど、難しい決断だった?
D──代表への愛着は強いけど、俺ももう36歳だ。ワールドカップの大会前から「これが最後だろう」と言っていたんだ。コートジボワール代表のキャプテンを8年間も務められたことを誇りに思う。W杯に3度出場して、俺の祖国を世界中のサッカーファンに知ってもらえたしね。
▼今夏のW杯の思い出を教えてもらえるかな。
D──これまで達成できていなかったグループリーグ突破が目標だったけど、あと一歩届かなかった。その点では残念だ。でも、全力を出し切った。俺はあのピッチに立てたことを光栄に思っているよ。
▼日本戦はどうだった?
D── 美しい逆転勝利だった。W杯ではとにかく初戦が大事。その試合に勝って最高のスタートを切ることができた。日本は良いチームだったと思う。先制点を奪われて、体力的にも精神的にもタフな試合になった。逆転勝ちを収めたけど、苦戦したという印象だね。
▼君はスタメンではなかったけど、問題ではなかった?
D──W杯の舞台でベンチスタートになったのは確かに悔しかったよ。でも俺は、いつだって自分の代わりに出場した選手に敬意を払おうと思っている。大事なのは自分が出るかどうかじゃなくて、チームが勝つかどうかだからね。それに途中から使ってもらって、ピッチに立って何かしらインパクトを残せたと思っている。選手はどんな形でもチームに貢献するべきだし、俺はチームの勝利しか考えていなかったんだ。
---------------------
●Profile
Nationality : Ivory Coast
Born : March 11, 1978
Squad Number : 11
Position : Striker
Previous Club : Galatasaray
強靭なフィジカルと抜群の身体能力でゴールを量産するストライカー。
2年前のチャンピオンズリーグ制覇など、数多くのタイトル獲得に貢献したチェルシーに、この夏に復帰した。
得点力だけでなく若いチームの精神的支柱としても期待される。
文=クリス・ヘザラル Text by Chris HATHERALL
翻訳=田島 大 Translation by Dai TAJIMA
写真=ゲッティ イメージズ Photo by Getty Images
戻る
」インタビューTOP
~SOCCER KING + TOP